WebRelease をリモートサーバにインストールする方法

WebRelease をデータセンターなどに設置された DVD メディアをマウントできないサーバにインストールする方法を紹介いたします。

WebRelease のインストーラは、基本的に CUI (Command Line Interface) で操作するものなので、リモートにあるサーバへのインストールも簡単です。

各種クラウドサービスで利用可能な VPS へのインストールもこの手順で行ってください。

STEP 1. インストールメディアをローカルのマシンにマウントします

WebRelease のインストールメディアをローカルのマシンにマウントします。マウントの方法については、インストールマニュアル(末尾「関連ドキュメント」参照)を参考にしてください。特に、Linux の場合にはマウント時のデフォルトのオプションに noexec が付される場合があるので注意が必要です。noexec フラグのある状態では以降の作業を正しく実行できませんので注意してください。

STEP 2. インストール DVD の内容を tar コマンドで固めます

下記のコマンドでインストール DVD の内容を tgz ファイルにまとめます。

[root@local] # cd /media/WR02EU_2_60G
[root@local] # tar cvzf - UNIX > /tmp/Install-DVD.tgz

この例では、インストール DVD が /media/WR02EU_2_60G にマウントされていることを前提にしています。インストール DVD のマウントポイントはサーバの構成によっては異なる場所になっている場合があります。必要に応じて mount コマンドで調べてください。調べ方はインストールマニュアルに書かれています。

この例では /tmp/Install-DVD.tgz を作成しています。出来上がる Install-DVD.tgz ファイルの大きさは 500M byte 以下程度です。/tmp/ のディスク残量に注意してください。もちろん tgz ファイルはどこに作成しても構いません。容量に余裕のあるファイルシステムを選んでいただいて構いません。

tar の終了までしばらく時間がかかります。終了を待ちます。

STEP 3. 作成した tgz をリモートサーバに転送します

作成した tgz ファイルを、WebRelease をインストールしたいリモートのサーバに転送します。下記説明では、リモートサーバのホスト名を remote.example.com としてあります。

例えば sftp でコピーする場合には、下記のコマンドでコピーできます。

[root@local]# cd /tmp
[root@local]# sftp someone@remote.example.com
someone@remote.example.com's password: (パスワードを与えます)
sftp> put Install-DVD.tgz

この例では someone というアカウントを使って remote.example.com に sftp でログインしています。続いて、put コマンドで Install-DVD.tgz を remote.example.com 上の ~someone のホームディレクトリ直下にコピーしています。

一般に、root 権限では sftp でのファイル転送ができない場合が多いと思いますので、sftp でのコピーのためには root 以外のアカウントを援用してください。

STEP 4. リモートサーバ上で Install-DVD.tgz を展開します

リモートサーバに ssh 等でログインしてください。一般に、root 権限では ssh でのログインができない場合が多いと思いますので、sftp の場合と同様に root 以外のアカウントを援用してください。
その後、root に su (sudo) しておきます。そして、転送してきた Install-DVD.tgz を展開します。

[root@local]# ssh someone@remote.example.com
someone@remote.example.com's password: (パスワードを与えます)
[someone@remote] % su -
password: (パスワードを与えます)
[root@remote]# cd /tmp
[root@remote]# tar xvpzf ~someone/Install-DVD.tgz

以上のコマンドで、リモートマシンの /tmp の下に UNIX というディレクトリが展開されるはずです。

tar コマンドには p オプションを指定しています。展開されるファイルのモード(特に実行ビット)が正しく取り出される必要があります。ここで正しいモードでファイルを取り出しておかないと、インストールができない、または、インストールした WebRelease が正常に動作しなくなります。

/tmp のディスク残量に注意して作業してください。

STEP 5. インストールを開始してください

/tmp/UNIX に展開されたインストール DVD のイメージを使って WebRelease をインストールしてください。 ここからは普通にローカルのサーバにインストールする場合と同じです。インストールマニュアルに従ってインストールしてください。

下記コマンドでインストーラを起動できるはずです。インストーラを起動する前に、インストールマニュアルに記述されている手順で、リモートサーバに対して firewall (iptables) や apache の設定を行ってください。

[root@remote]# cd /tmp/UNIX
[root@remote]# ./Install-UNIX.sh

インストールが完了したら Install-DVD.tgz は削除してしまいましょう。リモートの /tmp/Install-DVD.tgz と、ローカルの /tmp/Install-DVD.tgz に二つ残っているはずです。また、リモートには Install-DVD.tgz を展開した結果の /tmp/UNIX が残っているはずです。これも不要なので削除 (/bin/rm -fr /tmp/UNIX) しておきましょう。

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